歩行時に土踏まず(足の裏)が痛い・・・足底腱鞘炎かも?痛む箇所による病気の違い
土踏まずや足裏が痛むと、日常生活はもちろん、運動やスポーツにも支障が出ます。
こうした痛みには、何らかの原因や病気が潜んでいる可能性があるため、注意が必要です。
この記事では、足の裏に痛みを感じる原因と考えられる病気、足の裏に痛みを引き起こす具体的な病気、受診すべき診療科、治療とケア方法、生活習慣やスポーツによる予防法について、詳しく解説します。
目次
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足の裏に痛みを感じる原因と考えられる病気
- まずは、足の裏に痛みを感じる原因と考えられる病気について見ていきましょう。
足底筋膜炎
足底筋膜炎は、主に足裏の筋膜が炎症を起こす病気です。
特に、長時間の立ち仕事や過剰な運動が原因で炎症が発生します。
具体的には、足首から指の付け根にかけて伸びる筋膜が原因で、かかとから土踏まずにかけての痛みを伴います。
運動不足も、この病気を悪化させる要因になるため、注意が必要です。
外反母趾
外反母趾は、親指が変形することで生じる痛みです。
歩行時に足全体に痛みを感じることもあり、主に不適切な靴の着用やストレスが原因で進行することがわかっています。
特にヒールが高い靴や先が細い靴を長時間履く女性が発症しやすい病気とされており、適切な靴選びが求められます。もちろん、男性も発症することがあるため、自分自身の足に合った靴選びが重要です。
偏平足
偏平足は、足の裏の土踏まずが潰れ、足裏が平らになった状態を指します。
足の裏が平らになることでクッション性が失われ、歩いた時に痛みが発生する他、スポーツなどで疲れやすくなるのが特徴です。
足にうまく体重をかけられないことで、バランス感覚を失いやすいのも偏平足の特徴と言えるでしょう。
足の裏の痛みを引き起こす具体的な病気
- 次に、足の裏の痛みを引き起こす具体的な病気について見ていきましょう。
内臓の病気
内蔵の病気によって、足の裏の痛みが発生することがあります。
例えば、腰や背中の問題が神経を圧迫し、それが足に痛みとして現れる坐骨神経痛などが代表的です。、
坐骨神経痛は安静時に痛みが強くなる傾向がある他、過剰なストレスや不安が内臓の機能を低下させ、結果として足の痛みを引き起こすこともあるため、適度な休養と心理的な安定が重要と言えるでしょう。
糖尿病と足の裏の痛み
糖尿病は、足の裏の痛みを引き起こす代表的な病気の一つです。
病気の進行により、末梢神経が徐々に損傷を受ける「糖尿病性ニューロパチー」が発生し、足に痛みや痺れを感じることがあります。
特に高血糖状態が続くと感覚が鈍くなり、痛みを感じにくくなることから、皮膚の小さな傷などに気づかず、症状が悪化することがあります。
したがって、糖尿病患者は足のケアを継続的に行うことが重要です。
足の裏の痛みの原因となる他の病気
足の裏の痛みを引き起こす他の病気としては、「外反母趾」や「扁平足」だけでなく、「痛風」や「リウマチ」などの関節が関わる病気もあります。
痛風は、体内の尿酸が過剰に蓄積されることで、関節に炎症を引き起こす病気で、足の親指に激しい痛みを感じるのが通例です。
リウマチは免疫系が関節を攻撃することで、関節の周辺に痛みを引き起こす病気として知られています。
どの病気も足の裏に痛みが生じるのが特徴であるため、異変を感じた場合は早めに医療機関に相談するのが良いです。
足の裏が痛む場合に受診すべき診療科
- ここでは、足の裏が痛む場合に受診すべき診療科について見ていきましょう。
まずは整形外科や内科に相談
足の裏に痛みを感じた場合、最初に受診すべきは整形外科です。
整形外科は、骨や筋肉、関節の異常による痛みを診断し、適切な治療を提供してくれます。
特に、スポーツや立ち仕事が原因で足の痛みを感じる場合には、整形外科が適しています。
一方で、糖尿病や循環器系の問題が関連している場合は内科を受診するのが望ましいです。
糖尿病は、末梢神経に影響を与え、足の痛みやしびれを引き起こすことがあるため、内科での検査により、血糖値や血液循環の状態を確認し、全身的な健康状態を把握するのが良いでしょう。
整形外科で診断がつかない場合や、多角的なアプローチが必要な場合、内科との連携が求められることもあります。
痛みの原因がよくわからない場合や症状が複雑である場合には、総合診療科を利用するのも一つの手です。
足の痛みに対する検査方法
医療機関では、足の痛みの原因を特定するために様々な検査方法が用いられます。
主な検査としては、レントゲン検査やMRIが代表的です。
これらの画像診断により、骨折や疲労骨折、関節の異常を詳しく確認できる他、超音波検査などを活用することで筋肉や腱に異常がないかを確認できます。
糖尿病が疑われる場合は、血糖値やHbA1cの測定が行われる他、血流の状態を確認するために、動脈硬化の検査や血流計測が実施されることもあります。
リウマチや痛風が疑われる場合には、血液検査で炎症反応や尿酸値の測定を行い、診断を進めていくのが通例です。
足の裏の痛みに対する治療とケア方法
- ここでは、足の裏の痛みに対する治療とケア方法について見ていきましょう。
薬物療法
薬物療法は、炎症を抑えたり、痛みを軽減したりするために用いられる一般的な方法です。
基本的には抗炎症薬や鎮痛剤が処方されることが多く、局所的にクリームやジェルを用いることもあります。
足底筋膜炎や外反母趾、偏平足の痛みを和らげるために、ステロイド注射を用いる医療機関もあります。
薬物療法は短期的な痛みの緩和に効果的であり、長期的な治療の一部として他の治療法と併用されるのが通例です。
リハビリテーション
リハビリテーションは、痛みを和らげ、機能回復を目指す治療方法です。
専門家による指導の下で行われるエクササイズや運動療法は、筋力強化や柔軟性の向上に効果的で、状態改善のために足指のトレーニング、ふくらはぎや足首の筋トレなども行われます。
長時間の負担を避けるために、インソールの装着やテーピングなどの補助的なサポートも併用されるなど、リハビリは生活の質を向上させ、快適な歩行を改善するのに良いでしょう。
マッサージ
足裏のマッサージは、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。
特に、足のツボを刺激することで、リラックス効果が得られます。
硬い床や小さなボールを使った足裏のローリングマッサージも効果的です。
マッサージを行う際は、過度な力を避け、心地よい程度の強さを心掛けることが大切です。
ストレッチ
足裏のストレッチは、筋肉や腱の柔軟性を保ち、痛みを緩和するために役立ちます。
毎日かかとや足の指をしっかりとストレッチすることで、怪我の予防にも繋がる他、朝晩の習慣にすることでむくみを抑え、筋膜の負担を軽減するのに効果的です。
生活習慣やスポーツによる予防法
- 最後に、生活習慣やスポーツによる予防法について見ていきましょう。
アキレス腱のストレッチ方法
アキレス腱は、歩行時や走るときに重要な役割を果たします。
この部分をストレッチすることで、足裏の痛みや筋膜炎の予防に効果的です。
ストレッチ方法としては、まず壁の前に立ち、片足を後ろに引きます。
両手を壁につけ、前足にゆっくり体重をかけていき、後ろ足のアキレス腱を伸ばします。
この動作を左右それぞれで数秒間維持し、3セットほど繰り返しましょう。
特に運動前には、ストレッチをルーティン化することで怪我を予防することが大切です。
立ち仕事による負担軽減方法
立ち仕事が多い職業の方は、足の痛みが慢性化しやすいため、足に優しい環境づくりが必要です。
具体的には、クッション性の高いインソールを使用することや、適切なサポートを備えた靴を選ぶことが挙げられます。
他にも1時間ごとに足の指をストレッチしたり、適度に歩くことも重要です。
また、足をこまめに上げて血行を良くし、むくみを予防するのも良いでしょう。
スポーツ時の注意点
スポーツをする際は、適切な準備運動と、正しいフォームを維持することが痛みの予防に直結します。
特にランニングや長距離の運動時に、急激に負荷をかけると、足底筋膜炎や疲労骨折を招く可能性があるため、徐々に運動強度を上げることが大切です。
硬い地面での運動はクッション性のある靴を履くことで衝撃を緩和できるので、慎重な靴選びも必要となるでしょう。
スポーツ後は、足の筋肉を冷やしてストレッチすることで、回復を促し、次の日のパフォーマンスにも良い影響を与えます。
まとめ
- 足の裏の痛みは、何らかの原因や病気が隠れている可能性があるため、早期の段階で検査し、適切な治療を行うことが重要です。痛みを感じた場合は、適切な診療科を受診して原因を特定することが大切です。
整形外科や内科、総合診療科などで一度専門的な診断を受け、早い段階で治療に入ることが求められます。
足の痛みは日常生活から来ていることもあるため、日々の生活習慣やスポーツを通じて、予防策を講じることも忘れてはなりません。
特に立ち仕事やスポーツをされる方は、適切な靴を選び、インソールなども活用して日常的な負荷を軽減することが大切です。
加えて、マッサージやストレッチなどのセルフケアを日常的に取り入れて、痛みの予防・緩和を行うことが重要です。
本厚木交通事故・むちうち治療専門の薮下整骨院では、足の裏の痛みに関する診察や治療が可能なため、土踏まずが痛いなどの具体的な症状が出ている場合は、一度お問い合わせください。
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